油圧漏れと回路遮断器におけるSF6ガス漏れ

油圧操作機構の漏れ

油圧機構の場合、漏れは短期間でポンプが頻繁に起動したり、再加圧時間が異常に長くなる原因となります。バルブ内の深刻な内部油漏れは、圧力損失の故障を引き起こす可能性があります。蓄圧器シリンダの窒素側に油圧油が入ると、異常な圧力上昇を引き起こし、SF6遮断機の安全な動作に影響を与えます。

圧力検出装置や圧力部品の損傷や異常による異常油圧、トリップ/クローズ電磁コイル、一次バルブプッシュロッド、または補助スイッチ信号の問題による閉じたり開いたりできない故障を除いて、油圧機構のほとんどすべての故障は漏れ、特に窒素の漏れによって引き起こされます。

油圧機構における主な油漏れ場所には、三通弁および排水弁、高・低圧油管、圧力計と圧力リレーの接合部、作動シリンダと蓄圧器シリンダのピストンロッドの密封部の損傷、低圧油タンクの砂穴があります。

(1) 高・低圧油管、圧力計、圧力リレーのパイプ接合部での漏れ

パイプ接合部の漏れは、全ての油圧機構の漏れの中で約30%を占めています。油圧油管と接合部は「フェリュール」により密封されます。加工精度や締め付け強度が不適切である場合、または接続部にバリがある場合、油漏れが発生する可能性があります。対処する際は、まず軽く接合部を締めてみて、それでも漏れが続く場合は、油管を取り外して正しく組み立て直します。組み立てる際の締め付けトルクは、フェリュールを損傷しないように、油漏れがなくなるまで適度に締める必要があります。

(2) 密封不良による油漏れ

油圧機構では一般的に、剛性密封と弾性密封の2種類の密封が使用されます。弾性密封には以下があります：

• Oリングゴムシール：平らな表面または円形の表面上で静的または動的な密封を行うために弾性変形を利用します。

• V型シール：方向性があり、「V」の開口部は高圧側に向ける必要があります。

シールリングの品質が悪かったり、取り付けが不適切だったり、ピストンロッドにバリがあったり、油中に汚物があったり、移動中の摩耗などがシールの故障を引き起こします。圧縮不足、劣化、または損傷も漏れの原因となります。このような状況が見つかった場合は、シールを交換する必要があります。

(3) バルブ本体の密封漏れ

三通弁や排水弁などのバルブの接合面の密封は、主に剛性密封を使用し、通常はバルブライン密封によって達成されます。例えば、ボールバルブは鋼球とバルブ座との緊密な接触により密封され、円錐バルブは円錐面とバルブポートとの緊密なフィットにより密封されます。

バルブ接合面での漏れの主な原因には、密封適合精度が悪いこと、表面粗さや平坦度の誤差が大きすぎる、加工精度が低い、組み立てまたは動作中に接合面に雑質が存在することにより密封面が損傷することがあります。

対処方法：

• 関連部品のバリを取り除く；

• 油圧油が汚れたり規格外だった場合は、交換またはろ過する；

• ボールバルブの密封が故障している場合は、慎重に再組み立てを行う—密封面はあまり広くせず、新しい高精度の鋼球を使用する；

• 円錐密封が悪い場合は、慎重に研磨修理する；

• 密封部の摩耗が激しく修復不可能な場合は、全体の部品を交換する。

(4) ハウジングの漏れ

ハウジングの漏れは通常、鋳造または溶接部の欠陥により、油圧システムからの圧力ショックによって拡大します。例えば、油タンクや窒素シリンダ（蓄圧器）の溶接部に浸透が見られる場合は、溶接修理が必要です。

(5) SF6ガスの充填

SF6遮断機に充填する前に、合格したSF6ガスを使用して充填パイプラインを5秒間吹き出し、パイプライン内の空気を除去します。操作中は充填インターフェースの清潔さを確保してください。湿度が高い条件下では、電気式ホットエアブロワーを使用してインターフェースを乾燥させることができます。理想的には、充填ホースを接続する前に充填圧力を遮断機内のSF6圧力とほぼ等しく調整します。圧力差は一般に100 kPa未満に保つべきです。減圧器なしでの直接高圧充填は禁止されています。遮断機に充填するガスの圧力は、将来的な水分測定時に消費されるガスを補うために、規定値よりも少し高い方が良いです。

(6) SF6ガスの水分検出

SF6ガス中の水分は、アーク消火性能、絶縁強度、電気設備の寿命に大きく影響します。水分が限度を超えると、アーク時の高温で有害または腐食性の化合物が形成され、アーク室内の金属部品を腐食し、遮断機の爆発を引き起こす可能性があります。

したがって、SF6ガスを設備に充填した後24時間後に水分測定を行うべきです。測定前に、内部のSF6ガス圧力が若干額定圧力以上であることを確認します。測定は乾燥した天候で周囲の湿度が低いときに専用のパイプラインを使用して行い、通常は5メートル以内の長さが望ましいです。測定パイプラインは、測定前に乾燥窒素または合格した新規SF6ガスでフラッシュ洗浄する必要があります。

(7) SF6ガスの漏れ検出

SF6遮断機の一般的な漏れ場所には、支持絶縁体の駆動ロッドと擦れたシール、充填バルブの密封不良、ポーセリンサポートの基部の亀裂、フランジ接続、遮断カバーの砂孔、三箱カバープレート、ガス配管接合部、密度リレーインターフェース、二次圧力計接合部、溶接部、密封溝とシール（ガスケット）の適合不良があります。

測定前に周囲のSF6ガスを吹き飛ばします。次に、ゆっくりとテストポイントの上方1〜2 mmにリーク検出器のプローブを動かします。正常な条件下では、検出器の針は安定しています。針が揺れ、残存ガスが疑われる場合は、1時間風を吹かせてガスを分散させた後、測定を続けます。