直流抵抗の測定: ブリッジを使用して、各高圧巻線と低圧巻線の直流抵抗を測定します。位相間の抵抗値がバランスが取れており、メーカーの元データと一致しているか確認します。位相抵抗を直接測定できない場合は、ライン抵抗を測定することもあります。直流抵抗値は、巻線が完全かどうか、ショート回路やオープン回路があるかどうか、およびタップチェンジャーの接触抵抗が正常かどうかを示すことができます。タップ位置を切り替えた後、直流抵抗が大きく変化した場合、問題は巻線自体ではなくタップの接触点にある可能性が高いです。このテストはまた、ブッシングスタッドとリード間、リードと巻線間の接続品質も検証します。
絶縁抵抗の測定: 巻線間および各巻線と接地間の絶縁抵抗を測定し、極化指数(R60/R15)を測定します。これらの測定値に基づいて、どの巻線の絶縁が湿気ているか、または巻線間または接地への破壊やフラッシュオーバーのリスクがあるかを判断することができます。
誘電損失係数(tan δ)の測定: GY型シェリンゲンブリッジを使用して、巻線間および巻線と接地間の誘電損失係数(tan δ)を測定します。テスト結果は、巻線絶縁が湿っているか、または全体的に劣化しているかを示すことができます。
簡易試験用の絶縁油サンプル採取: 閃点計を使用して、絶縁油の閃点が低下していないかを確認します。油に炭素粒子や紙繊維が含まれていないか、焼けた臭いがないかを確認します。ガスクロマトグラフィ分析装置が利用できる場合は、油中のガス含量を測定することができます。これらの方法は、内部障害の種類と性質を特定するのに役立ちます。
無負荷試験: 変圧器に対して無負荷試験を行い、三相の無負荷電流と無負荷電力損失を測定します。これらの値は、コア内のシリコン鋼板間の障害、磁気回路のショート回路、または巻線内のショート回路があるかどうかを判定するのに役立ちます。