定義: コロナ効果とは、導体周囲の空気がイオン化し、光輝とヒューヒューという音を伴う現象を指します。
空気は送電線間の誘電体媒体として機能します。つまり、電流を流す導体間の絶縁体として作用します。導体間に誘導される電圧が交流の場合、導体間で充電電流が流れます。この充電電流により、送電線の電圧が上昇します。
充電電流によって電界強度も増加します。電界強度が30kV未満の場合、導体間で誘導される電流は無視できる程度です。しかし、電圧が30kVを超えると、導体間の空気が帯電し始め、導電性を持つようになります。導体間で火花が発生し、導体の絶縁特性が完全に破壊されるまで続きます。

目次
コロナ効果
コロナの形成
コロナに影響を与える要因
コロナ放電の欠点
コロナの最小化
重要なポイント
コロナの形成
空気は完全な絶縁体ではありません。通常の条件下でも、多くの自由電子やイオンを含んでいます。導体間に電界が設けられると、これらのイオンや自由電子は力を受けます。その結果、加速され、反対方向に移動します。
移動中に帯電粒子は互いに衝突し、またゆっくりと動く非帯電分子とも衝突します。これにより、帯電粒子の数が急速に増加し、導体間の空気の導電性が高まり、最終的に破壊が起こります。この時点で、導体間にアークが形成されます。
コロナに影響を与える要因
以下の要因がコロナに影響を与えます:
供給電圧の影響:高い供給電圧は、線路でのコロナ損失を増大させます。低電圧送電線では、電界がイオン化を維持するのに十分でないため、コロナは無視できます。
導体表面の状態:滑らかな導体は、粗い導体よりも一様な電界を生成します。汚れ、塵埃の堆積、擦り傷などによる導体の粗さは、送電線でのコロナ損失を減少させます。
空気密度因子:コロナ損失は空気密度因子に逆比例します。つまり、空気密度が低いほどコロナ損失が増大します。山岳地帯の送電線は平地の送電線よりもコロナ損失が大きくなる可能性があります。
システム電圧の影響:導体周囲の電界強度は、それらの間の電位差に依存します。高い電位差は高い電界強度をもたらし、結果としてコロナが顕著になります。電圧が上がるとコロナ損失も増加します。
導体間の距離:二つの導体間の距離が導体直径よりも大幅に大きい場合、コロナ損失が発生します。この距離が一定の限界を超えると、導体間の誘電体が減少し、コロナ損失が減少します。
コロナ放電の欠点
コロナの悪影響は以下の通りです:
コロナの最小化
コロナは送電線の効率を低下させるため、最小化することが重要です。以下のようなアプローチを考慮してコロナを制御することができます:
重要なポイント