負荷条件下的変圧器動作
変圧器が負荷下にあるとき、その二次巻線は抵抗性、誘導性、または容量性の負荷に接続されます。二次巻線を流れる電流 I2 の大きさは端子電圧 V2 と負荷インピーダンスによって決定されます。二次電流と電圧の位相角は負荷特性によって異なります。
変圧器の負荷動作の説明
変圧器の負荷下での動作は以下の通りです:
変圧器の二次側がオープン回路である場合、主電源から無負荷電流を引き出す。この無負荷電流は磁束発生力を誘導し N0I0 として表され、変圧器コア内に磁束 Φ を生成する。変圧器の無負荷状態の回路構成は以下の図に示されている:

変圧器の負荷電流の相互作用
変圧器の二次側に負荷が接続されたとき、二次巻線を流れる電流 I2 は磁束発生力 (MMF) N2I2 を誘導する。この MMF はコア内で磁束 ϕ2 を生成し、レンツの法則により元の磁束 ϕ に対して反対方向に働く。

変圧器における位相差と力率
V1 と I1 の間の位相差は、変圧器の一次側の力率角度 ϕ1 を定義する。二次側の力率は変圧器に接続された負荷の種類によって異なる:
総一次電流 I1 は無負荷電流 I0 と補償電流 I'1 のベクトル和であり、すなわち、

誘導性負荷を持つ変圧器のベクトル図
実際の変圧器の誘導性負荷時のベクトル図は以下の通りです:

ベクトル図の作成手順
一次電流 I1 は I'1 と I0 のベクトル和であり、I'1 = -I2 である。
一次適用電圧:V1 = V'1 + (primary voltage drops)
I1R1 は I1 と同相。
I1X1 は I1 に対して直交。
V1 と I1 の間の位相差は一次側の力率角度 ϕ1 を定義する。
二次側の力率:
誘導性負荷の場合(ベクトル図参照)、遅れ。
容量性負荷の場合、進む。

容量性負荷のベクトル図の描画手順