半偏法の原理
半偏法はガルバノメータの内部抵抗を測定する技術です。この方法が採用される主な理由は、比較的単純であり、追加の精密機器や複雑な回路設定を必要としないからです。以下に、半偏法を使用する理由とその基本原理を示します。
半偏法の基本原理
初期状態:まず、ガルバノメータを既知の電圧源に接続し、ガルバノメータの針が全スケールまで動くようにします。このとき、ガルバノメータを通る電流はIで、ガルバノメータの内部抵抗をGと仮定します。
抵抗の追加:次に、可変抵抗Rをガルバノメータの枝に直列に配置し、この抵抗を調整してガルバノメータの針が元の位置の半分まで動くようにします。このとき、ガルバノメータを通る電流はI/2に減少します。
ガルバノメータ抵抗の計算:オームの法則と電圧分配の原理によれば、ガルバノメータの偏角が半分になると、ガルバノメータにかかる電圧も半分になります。したがって、ガルバノメータにかかる電圧VGは外部抵抗VRにかかる電圧と同じであることがわかります。電流も半分になっているため、以下の関係が成り立ちます:

つまり、ガルバノメータの偏角が半分になるとき、外部抵抗Rの値はガルバノメータの内部抵抗Gと同じになります。
なぜ半偏法のみを使用するのか?
簡素化された測定プロセス:半偏法では、電源、ガルバノメータ、および可変抵抗だけで簡単な実験装置を構築できます。電源電圧や正確な電流値の知識は必要ありません。ガルバノメータの針の変化を観察するだけです。
複雑な計算を避ける:ウェートストンブリッジ法などの他の方法と比べて、半偏法では複雑な平衡条件や方程式の解を求めることはありません。理解しやすく操作もしやすいです。
直接読み取り:ガルバノメータの針の位置変化を直接観察することで、結果を得ることができます。これにより測定時間と誤差源が減少します。
教育用デモンストレーションに適している:学生にとって、これは直感的で理解しやすい方法であり、オームの法則や電圧分配の原則などの基本的な回路概念と物理法則を把握するのに役立ちます。
ただし、半偏法は便利で迅速ですが、制限もあります。例えば、ガルバノメータ自体が非線形の応答特性を示す場合、この方法は十分な精度を保証できません。また、この方法はガルバノメータの針の視覚的な判断に依存するため、人間の誤差が発生する可能性があります。したがって、より高い精度が必要な場合は、前述のウェートストンブリッジ法や他の高精度テスト装置が通常使用されます。