電圧計と電気計は、どちらも電気量を測定するための器具ですが、その動作原理や用途には大きな違いがあります。
電圧計は主に、回路内の2点間の電位差(電圧)を測定するために使用されます。その動作原理は電磁誘導と電流の効果に基づいています。一般的な電圧計には磁電式電圧計とデジタル電圧計があります。
磁電式電圧計:このタイプの電圧計は、電流を測定することで間接的に電圧を測定します。電圧計のコイルに電流が流れると、磁場内でトルクが発生し、針が偏角します。偏角の角度は電流に比例し、また電流は電圧にも比例するため、針の偏角は電圧の大きさを反映します。
デジタル電圧計:このタイプの電圧計は、アナログ信号をデジタル信号に変換することで電圧を測定します。通常、アナログ信号からデジタル信号への変換にはA/Dコンバータ(ADC)が使用され、それらは画面上で表示されます。
静電計(ポテンシャル差計または指針式電気計とも呼ばれる)は、電位差を測定する器具ですが、電圧計とは異なる方法で動作します。静電計の動作原理は静電誘導と電荷の相互作用に基づいています。
静電誘導:電気計の金属球と金属棒はコンデンサーを形成します。帯電した物体が電気計に近づくと、金属球と棒に電荷が誘起され、針が偏角します。
電荷の相互作用:電気計の針の偏角は、同種の電荷の相互反発によるものです。帯電した物体が近づくと、誘起された電荷によって針が偏角し、その偏角の角度は電位差に比例します。
測定方法:
電圧計は、電流を測定することで間接的に電圧を測定します。
静電計は、静電誘導と電荷の相互作用を通じて直接電位差を測定します。
構造と設計:
電圧計は通常、コイルと磁場からなり、電流の流れによってトルクを生成します。
一方、電気計は金属球と金属棒からなり、静電誘導によって電荷を生成し、それが針の偏角を引き起こします。
適用シナリオ:
電圧計は特に動的な回路において、回路内の電圧を測定するのに適しています。
静電計は静電界を測定するのに適しており、しばしば静電現象のデモンストレーションや電位差の測定に使用されます。
要するに、電圧計と電気計の動作原理、構造設計、適用シナリオには大きな違いがあります。電圧計は電流を測定することで電圧を測定するのに対し、電気計は静電誘導と電荷の相互作用を通じて電位差を測定します。