トランスの電圧比とターン比試験とは何ですか?
トランスのターン比の定義
トランスのターン比は、高電圧巻線のターン数と低電圧巻線のターン数の比率として定義されます。
トランスの電圧比試験
この試験では、高電圧巻線に電圧を適用し、低電圧巻線での誘導電圧を測定することで、電圧比が期待されるターン比と一致するか確認します。
試験手順
まず、トランスのタップチェンジャーを最も低い位置に設定し、低電圧端子を開けます。
次に、高電圧端子に3相415Vの電源を適用し、各相(相間)の高電圧端子における適用電圧と同時に低電圧端子での誘導電圧を測定します。
高電圧および低電圧端子での電圧を測定した後、トランスのタップチェンジャーを一つ上の位置に上げて試験を繰り返します。
それぞれのタップ位置について同様の手順を繰り返します。
TTRメーターの使用
TTRメーター上で理論的なターン比を調整し、調整可能なトランスの設定を変更して、パーセント誤差インジケータがバランスを示すまで調整します。

このインジケータの読み取り値は、測定されたターン比が期待されるターン比からどれだけずれているかをパーセントで示します。
故障検出
許容範囲外のトランスの比率試験は、特に高い励磁電流が伴う場合、ショートターンによるものである可能性があります。高電圧巻線のオープンターンは非常に低い励磁電流と出力電圧なしを示します。高電圧巻線のオープンターンにより、巻線には励磁電流が生じないため、磁束も誘導電圧も生じません。
