ハイブリッドパラメータ(h パラメータとも呼ばれる)は、Z パラメータ、Y パラメータ、電圧比、および電流比を使用して、二端子ネットワークにおける電圧と電流の関係を表すために使用されます。H パラメータは、Z パラメータまたは Y パラメータ(例えばトランジスタなど)が測定しにくい回路の入出力特性を記述するのに役立ちます。
H パラメータは、回路の重要な線形特性をすべてカプセル化するため、シミュレーション目的で非常に有用です。h パラメータでの電圧と電流の関係は以下のようになります:
これは行列形式で以下のように表すことができます:
h パラメータが有用な例として、理想的なトランスの場合を考えます。ここで、Z パラメータは使用できません。理想的なトランスでの電圧と電流の関係は以下の通りです:
理想的なトランスの電圧は電流で表現できないため、トランスに Z パラメータを使用することは不可能です。代わりに、ハイブリッドパラメータ(つまりh パラメータ)を使用して問題を解決することができます。
まず、二端子ネットワークの出力ポートをショートサーキットにしてみましょう。
ショートサーキットされた出力ポートでの入力電圧に対する入力電流の比は次のようになります:
これはショートサーキット入力インピーダンスと呼ばれています。次に、ショートサーキットされた出力ポートでの出力電流に対する入力電流の比は次のようになります:
これはネットワークのショートサーキット電流ゲインと呼ばれます。次に、ポート 1 をオープンサーキットにしてみましょう。この状態では、入力電流(I1=0)はありませんが、ポート 1 には開放電圧 V1 が現れます。
このとき:
これは逆電圧ゲインと呼ばれ、これはネットワークの入力電圧に対する出力電圧の比ですが、電圧ゲインはネットワークの出力電圧に対する入力電圧の比として定義されています。
さらに:
これはオープンサーキット出力アドミタンスと呼ばれています。
二端子ネットワークのh パラメータ等価回路を描くには、まず h パラメータを使用して電圧と電流の関係式を書きます。これらは以下の通りです: