誘導電動機の同期速度(Synchronous Speed)は、理想的な条件下(つまりスリップなし)でのモーターの動作速度です。同期速度は、電源の周波数とモーター内の極対数によって決まります。以下に同期速度の計算方法を示します。
計算式
同期速度nsは以下の式を使用して計算できます:
ns= (120×f)/p
ここで:
nsは同期速度で、分単位の回転数(RPM)で測定されます。
fは電源の周波数で、ヘルツ(Hz)で測定されます。
pはモーターの極対数です。
説明
電源周波数f:
電源周波数は、モーターに供給される交流の周波数であり、通常は50 Hzまたは60 Hzです。
極対数p:
極対数は、モーターのステータ巻線内の磁極の対数です。たとえば、4極モーターには2つの極対があり、p=2となります。
同期速度ns:
同期速度は、理想条件下(つまりスリップゼロ)でのモーターの動作速度です。実際の動作では、スリップのためモーターの実際の速度は同期速度よりも少し低くなります。
異なる極対数に対する同期速度
以下の表は、一般的な極対数に対して、電源周波数が50 Hzと60 Hzの場合の同期速度を示しています:

まとめ
公式ns= (120×f)/pを使用することで、電源周波数と極対数に基づいて誘導電動機の同期速度を簡単に計算することができます。同期速度は、モーターの設計と性能分析において重要なパラメータであり、モーターの動作特性を理解するのに役立ちます。